莠・驕ク 蜿・
番 号        俳   句 俳 号 得票
1 我欲どもみな吸い寄せり誘蛾灯 逸 茶 3 票
(高 越) 誘蛾灯は珍しい。みな吸い寄せに力を感じます
( 鶴 ) 全ての欲を吸い取ってくれる青白い光
( 凡 ) 誘蛾灯に群がる虫どもを我欲と擬人化。人間の
     奥に潜む心を詠まれ、グサリときました。
 
2 七夕や七七七に願ひ込め 石の花 2 票
(はなぶさ)何を願いましたかな
(べいこう)七七七の意味が年月日と分かるような表現だと
     最高ですが、一考してください。
 
3 見る阿呆になりて久しき阿波踊 高 越 2 票
(逸 茶) 長く観客として外から眺めるもどかしさを感じます 
(はなぶさ)酷暑阿呆になりて踊りたいですね
 
4 空広げ地の影四方に凌霄花 べいこう 3 票
(逸 茶) スケールの大きな表現がいいですね
(高 越) 凌霄花の四方八方に伸びている様子を大きく
     描けています
( 凡 ) 咲き誇る凌霄花の花、葉、鶴と青空の広さの対比が
     素晴らしい。
 
5 7月もなすことの山この齢 はなぶさ 1 票
(べいこう)7月の山仕事を上手く表現
6 頬掠む気だるき風の夏の夜 3 票
(逸 茶) 気だるさと風のやさしさが夏の夜によく表れています
(高 越) 熱帯夜の夜風、良く分かります
(石の花) 今年の夏はたまりませんね
 
7 籐椅子や寝そべり余生考へむ 石の花 1 票
(べいこう)余生はいつも考えて尽きることはありません
 
8 風渡る道後平野の植田かな 1 票
(高 越) 広々とした道後平野の植え田の風景をオーソ
     ドックスに詠まれています
 
9 久方の漁師笑顔の鰯かな 高 越 1 票
(石の花) 今年は鰯の豊漁顔も緩みますね
 
10 偲びつつ母の遺影へ夏の風 1 票
(はなぶさ)お盆もまじかですね
 
11 七夕に生まれし我の語り草 はなぶさ 1 票
( 凡 ) 祝日うまれということで、お祝いに選句
     忖度ゴメン。
 
12 雲の峰妻の面影崩れゆく 石の花 2 票
(高 越) 雲の峰に妻を重ねましたが、だんだん崩れていく
     淋しさを感じました
( 鶴 ) 妻の面影が圧倒的な雲でかき消される心情
 
13 つつましく老いたし吾も月見草 べいこう 4 票
(はなぶさ)もう一度花を咲かせて
( 鶴 ) ひっそりと生きる余生
(石の花) カウントダウンの余生つつましくいきたいですね、
( 凡 ) 月見草と言うと、竹下夢二の「宵待草」がう浮かぶ。
     待てど暮らせど来ぬ人を、慎ましいと言う、いやそう
     ありたいと言う貴女は昭和生まれですか。
 
14 草いきれ身じろぎもせず庭の中 逸 茶 1 票
(べいこう)草刈りの最中でしょうか、草いきれが夏は特に匂いますね
 
15 万博や老若男女酷暑中 2 票
(べいこう)万博の並ぶ人を酷暑に例えうまい表現です
(石の花) 今年の酷暑、万博も見たいですね
 
16 野良に出て虫と戦ふ青田風 はなぶさ 1 票
(逸 茶) 農作業の一場面を親しみやすく描いています
 
17 藍染の野菜絵ゆれる夏暖簾 高 越 4 票
(逸 茶)  夏の軒先の情景がよく伝わります
(はなぶさ)きれいな句ですね
( 鶴 ) 暑いなかの一服の清涼感
(石の花) 藍染めの野菜絵がいいですね
 
18 時過ぎて若き日偲ぶ青田かな 逸 茶 1 票
(はなぶさ)青田を見てよく働いてきたのですね
 
19 紫陽花の輝き増せし昨夜(よべ)の雨 1 票
( 凡 ) 一雨毎に色増す紫陽花。昨夜の雨を「よべの雨」
     と詠む言葉の美しさに感服。
 
20 待ち人の心はいつも居待月 べいこう 3 票
(高 越) 待ち人の心情を居待月に託しています
( 鶴 ) 待ち人のワクワク感をうまく表現
( 凡 ) 待つ心は誰も経験者だと確信。ときめきと不安、
     期待と安堵又は落胆・・・などなど。「いつも」が
     強調されて、効果的。
 
21 星降るや色染められし額の花 4 票
(逸 茶) 花の色が星の光に染められたように感じます
(べいこう)星と額の花の取り合わせがいいです
( 鶴 ) あざやかな額の花の表現がうまい
(石の花) 星月夜の紫陽花の色を旨く読めましたね
 
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第247回 披 講
令和 7年7月 1日~令和 7年7月20日 投句分
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