番号     俳 句 & コメント・読み替え  
◇ 1 番 累々と刈草積もる川辺沿い  
コメント ※累々と:重なりあうさま。上五と下五入れ替え  
    詠替えて ※川沿いに刈草積もる累々と  
◇ 2 番 花菖蒲カメラの重さ知る齢  
コメント ※若い頃は軽々と持ち運んだカメラだが、  
詠替えて  
◇ 3 番 花あまた母の一言茄子の花  
コメント ※「母の見つけた」ではつまらない。母の一言  
        に重みを感じる  
詠替えて  
◇ 4 番 年老いてなお勉学の汗拭ひ  
コメント ※上五中七は「晩学の」で表現が可能。 下五  
        に汗滲む、玉の汗、団扇など  
詠替えて ※晩学の翁書斎に汗滲み  
        晩学の翁右手に古扇子  
◇ 5 番 謳う媼浜辺にひとり砂引草  
コメント ※手持ちの歳時記は砂引草の季語は無い。  
        砂嵐、灼け砂、砂日傘  
詠替えて ※謳う媼や浜辺にひとり砂日傘  
◇ 6 番 短夜に昔日の蹉跌嘆くかな 
コメント ※昔日の蹉跌:中8。昔日:いにしえ  
        蹉跌:つまずき。失敗すること  
詠替えて ※短夜の古き蹉跌を嘆きけり  
        短夜や古き蹉跌を嘆く日々  
◇ 7 番 母の日や白き供花と水を替え  
コメント ※此のままでもいいが、@生前の好みを。  
        A中七下五をシンプルに  
詠替えて ※母の日や白きシンビと白ワイン  
        母の日や墓前に白きカーネーション  
◇ 8 番 完熟のトマト支柱に傘を立て  
コメント ※切れを入れる  
詠替えて ※完熟のトマトや支柱に傘立てて  
◇ 9 番 夏宵に響く音色のハーモニカ  
コメント ※ハーモニカ。  
詠替えて ※夏の宵音色の響くハーモニカ  
◇ 10 番 故郷や蜜柑の花の庭匂ふ  
コメント ※庭が匂うのでなく花が匂う  
詠替えて ※故郷や庭の蜜柑の花薫り  
◇ 11 番 鵜飼舟逃げゆく鮒の水はねる  
コメント ※鮒を鮎にすると季重なりだが鵜飼舟がメイン。  
        鵜飼の景だから鮒より鮎の方が似合う  
詠替えて ※鵜飼舟逃げ行く鮎の水跳ねる  
◇ 12 番 移ろいの紫陽花の庭古希の色  
コメント ※移ろい:色が衰えること。移ろうのは庭では  
       なく紫陽花の花か。紫陽花:四片(よひら)  
詠替えて ※紫陽花の花の移ろい古希の色  
       ※移ろいの四葩の花や古希最中(さなか)  
◇ 13 番 更衣ママの名刺がポケットに  
コメント  
詠替えて  
◇ 14 番 鍬の音に聞きて飛び蹴り雨蛙  
コメント ※「飛び蹴り」=>飛び出す  
詠替えて ※鍬の音(ね)に驚き飛び出す雨蛙  
◇ 15 番 荒れ山に蜜柑の花の匂いけり  
コメント  
詠替えて ※荒れ山に蜜柑の花の匂いかな  
◇ 16 番 夏立つや回転寿司の子の手数  
コメント  
詠替えて  
◇ 17 番 青時雨そっと寄り添ふ遊歩道  
コメント  
詠替えて  
◇ 18 番 万緑や萬翠荘の凜と建ち  
コメント  
    詠替えて  
◇ 19 番 飛び交うも一夜限りの蛍かな  
コメント ※飛び交うは無くてもいいかも  
    詠替えて ※命掛け一夜限りの蛍かな  
       一夜限りの命を繋ぐ蛍かな  
◇ 20 番 母娘変わらぬ愛の七変化  
コメント ※七変化(紫陽花)は花の色が変わるので  
        変わらぬ愛と矛盾かと思いきや、花言葉は  
        「家族の団欒」、「家族の結び付き」とある。  
詠替えて  
◇ 21 番 鬼灯を提灯見たて幼き日  
コメント ※ままごと遊び=幼き日  
詠替えて ※鬼灯を提灯かと見た幼き日  
        鬼灯をままごと遊びの提灯と  
         
         
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第166回 披 講
第246回 披 講
最終更新日時 R 7. 6..27 PM 12. 0
紫 陽 花 の コメント
    「オミクロン」は感染症第5類に指定されました。感染者数の公表もしなくなりましたが
    結構感染者はいますので気をつけてくださいよ。
    我々は俳句を作成することに楽しみを持ちましょう。
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夏井いつきさんの俳句バトル・俳句さく咲く等を参考に各気の付いた 
ことをコメントしていきたいと思います。会員の皆様も披講選句とは別に、各句
の気の付いたこと、また添削句を寄せて頂ければ幸いです。またその添削に対して 
の別な意見があれば寄せて頂きそれをこの画面で追加表示させて頂きます。 
従って、この画面は逐次更新していきますので次号が発表されるまで気の付いた 
ときに鑑賞して下さい。
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  とばについて 01  (オノマトペ)について
  ことばについて 02 (いろいろな詠みのことば)について
  「俳句の形と切れ」について再考
  「俳句の字あまり」について再考
各句の気の付いた点とかその他のコメントは、選句編集の
  後に付けております。ご希望の方は閲覧してください。
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番 号 入 選 12 句        俳 号
夏宵に響く音色のハーモ−ニカ
21 鵜飼舟逃げゆく鮒の水はねる はなぶさ
花あまた母の一言茄子の花 はなぶさ
謳う媼浜辺にひとり砂引草 べいこう
10 故郷や蜜柑の花の庭匂ふ 石の花
11 鵜飼舟逃げゆく鮒の水はねる はなぶさ
14 鍬の音に聞きて飛び蹴り雨蛙 べいこう
17 青時雨そっと寄り添ふ遊歩道
18 万緑や萬翠荘の凜と建ち
19
飛び交うも一夜限りの蛍かな 逸 茶
完熟のトマト支柱に傘を立て 高 越
15
荒れ山に蜜柑の花の匂いけり 石の花
16
夏立つや回転寿司の子の手数 べいこう
 
令和7年 6月1日〜令和7年 6月20日 投句分

    

番 号            特 選 5 句 俳 号

花菖蒲カメラの重さ知る齢 投票 5 票 高 越
12 移ろいの紫陽花の庭古希の色 投票 4 票 逸 茶
4 年老いてなお勉学の汗拭ひ 投票 3 票 石の花
6 短夜に昔日の蹉跌嘆くかな 投票 3 票 逸 茶
7 母の日や白き供花と水を替え 投票 3 票

    

若草句会 掲示板
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       俳句を詠む時に気を付ける事の一つに          
  
俳句は短い詩なので、言いたい事を全て書いてしまわないで省略して
読み手に想像して貰う。
色々な読み方がされる程面白く楽しい俳句になります。
  
季語を信頼し、季語に思いを託します。原則として一句に一季語です。
季節は原則当季で詠みます。どうしても必要なら少し先の季節でも可。

 (過ぎ去った季節では季語の力が弱くなる) 

  
取り合わせの句では、中七、下五で季語の説明にならない様にし
中七、下五は上五と無関係の事を詠みます。
  
季語に送り仮名は不要です。歳時記で確認して使う様にしましょう。
例 「書き初め」は「書初」、「福引き」は「福引」など
  
動詞は原則的に一句に一動詞です。多くなると句がまとまりません。
  
五七五の内で文字が字余りになる場合は上五に置くと気になりません。
中七、下五の字余りは句に締まりがなくなり、リズムも悪くなります。
 
 
 
 

 


       
以上 コメントをいろいろ述べてみましたがこれらについてご意見・
       ご感想があればどんどんメールでお知らせください。このページに追加して
            皆さんに紹介します。
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