番 号 |
特 選 5 句 |
俳 号 |
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5 |
潜りゆくこぼれんばかり藤の花 |
哲 朗 |
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上五の潜りゆくで豊かに垂れる花房を切り取っておられます |
12 |
坂道の三坪の畑も麦の秋 |
高 越 |
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六畳の間程の棚田にやってきた麦秋の景を見事に詠んでいます |
15 |
山頂に色とりどりに躑躅燃ゆ |
哲 朗 |
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思わず大洲の冨士山を想起しました |
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下五の燃ゆが引立ちます |
26 |
そよ風を肌に感じて午睡かな |
石の花 |
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年取ると睡眠不足になりがちです |
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目覚めはすっきり午後からの生活のはじまりです |
27 |
髪切って論語を開く春の朝 |
旅 風 |
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上語と中七の取り合わせに感心させられました |
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朝早くさっぱりとした気持ちで「子曰く…」と論語を読んでいる |
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作者が目に浮かびます |
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番 号 |
入 選 20 句 |
俳 号 |
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1 |
木苺や故郷の道想いはせ |
泉 |
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3 |
牡丹の一片三片崩れ散る |
媛 香 |
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4 |
畦道に芍薬の花ふさふさと |
泉 |
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6 |
散歩道花の見事に足を止め |
菜の花 |
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7 |
蜆とる棹で湖掻き混ぜて |
哲 朗 |
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8 |
旧友とお喋りはずむ五月会 |
石の花 |
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10 |
眠れずに深夜便聴く明易し |
そらまめ |
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11 |
古里の海や懐かし鯉幟 |
旅 風 |
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14 |
旗上げてかつおまつりや人の列 |
浩 風 |
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16 |
新緑に眩しいほどのお城かな |
菜の花 |
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17 |
初ものの心太(ところてん)食い酢にむせぶ |
そらまめ |
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18 |
名園の香りの混じるシャーベット |
媛 香 |
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21 |
牧の原独りに遥か草いきれ |
峰 生 |
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23 |
えごの花市民の森に咲き満てり |
浩 風 |
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24 |
亡き母の墓前に詫びる花一輪 |
旅 風 |
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25 |
清流を絆で泳ぐ鯉のぼり |
菜の花 |
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29 |
笹粽(ささちまき)笹の香りの甘さかな |
高 越 |
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31 |
郷愁や気だるき田舎若葉道 |
峰 生 |
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32 |
花切りてしゃくやく祭り終わりけり |
浩 風 |
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33 |
茶摘女(ちゃつみめ)の一芯一葉白き指 |
高 越 |
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