平成 25年 5月 1日~平成 25年 5月20日 投句分
番 号 特 選 5 句 俳 号  
潜りゆくこぼれんばかり藤の花 哲 朗
上五の潜りゆくで豊かに垂れる花房を切り取っておられます
12 坂道の三坪の畑も麦の秋 高 越  
六畳の間程の棚田にやってきた麦秋の景を見事に詠んでいます
15 山頂に色とりどりに躑躅燃ゆ 哲 朗  
思わず大洲の冨士山を想起しました  
  下五の燃ゆが引立ちます
26 そよ風を肌に感じて午睡かな 石の花  
年取ると睡眠不足になりがちです  
  目覚めはすっきり午後からの生活のはじまりです
27 髪切って論語を開く春の朝 旅 風  
上語と中七の取り合わせに感心させられました
  朝早くさっぱりとした気持ちで「子曰く…」と論語を読んでいる
  作者が目に浮かびます 
   
番 号 入 選 20 句 俳 号  
木苺や故郷の道想いはせ  
牡丹の一片三片崩れ散る 媛 香  
畦道に芍薬の花ふさふさと  
散歩道花の見事に足を止め 菜の花  
蜆とる棹で湖掻き混ぜて 哲 朗  
旧友とお喋りはずむ五月会 石の花  
10 眠れずに深夜便聴く明易し そらまめ  
11 古里の海や懐かし鯉幟 旅 風  
14 旗上げてかつおまつりや人の列 浩 風  
16 新緑に眩しいほどのお城かな 菜の花  
17 初ものの心太(ところてん)食い酢にむせぶ そらまめ  
18 名園の香りの混じるシャーベット 媛 香  
21 牧の原独りに遥か草いきれ 峰 生  
23 えごの花市民の森に咲き満てり 浩 風  
24 亡き母の墓前に詫びる花一輪 旅 風  
25 清流を絆で泳ぐ鯉のぼり 菜の花  
29 笹粽(ささちまき)笹の香りの甘さかな 高 越  
31 郷愁や気だるき田舎若葉道 峰 生  
32 花切りてしゃくやく祭り終わりけり 浩 風  
33 茶摘女(ちゃつみめ)の一芯一葉白き指 高 越
 花水木先生のコメント
 20番の句は 気持ちはわかりますが 
麦の秋の季語の説明となっています
自然の季語に対しては人事の描写と組み合わすことを
 識してみて下さい
例えば 鷹羽狩行の句に 
「村の子のお使ひ一里麦の秋」があります 
 
花水木選
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互 選 句
第 101 回 披 講
お節介マンのちょっと一言 
 今月は、投句数が少なくなりました。
25句選を選択するのに先生は苦労されているようです。
従って、投句数の少ないときは、選句数も少なくする様に 
 検討し特選5句入選15句にしたいと思います。
投句数が40句を超えたらまた、25句選にしたいと思います。
いかがでしょうか?