番 号 |
特 選 5 句 |
俳 号 |
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6 |
池の面さざ波たちて蘆の花 |
石の花 |
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池の辺に静かに一人佇んでいる様子がよく |
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伝わってきます。 |
17 |
かき棒をさしあぐもろて秋祭り |
浩 風 |
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勇壮な秋祭りを上手く切り取っておられ、 |
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臨場感にあふれています。 |
21 |
コスモスのそよぐ陋巷母想ふ |
浩 風 |
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きたないちまたに咲くコイモスに、戦後生きてきた時代を |
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想う気持ちを母想ふで、見事に詠まれていると思います。 |
22 |
足踏みのミシン踏む午後秋うらら |
菜の花 |
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懐かしい風景をさらりと詠まれていて佳句です。 |
40 |
吊り橋の錆びしロープや通草(あけび)の実 |
哲 朗 |
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秋の山峡の美しい景が目に浮かびます。 |
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番 号 |
入 選 20 句 |
俳 号 |
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1 |
門潜る迎えてくれし金木犀 |
哲 朗 |
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2 |
受診終え身も軽やかに秋の空 |
菜の花 |
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3 |
渡る雁幾年見ずや世は移る |
峰 生 |
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4 |
天の川見える空気の旨さかな |
そらまめ |
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5 |
かの君の熱き血潮や曼珠沙華 |
旅 風 |
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7 |
猫じゃらし風の吹くまま身を任せ |
さつき |
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11 |
捨案山子眠る眼(まなこ)もへのへの字 |
髙 越 |
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12 |
横長の皿一杯の秋刀魚かな |
哲 朗 |
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14 |
黄落や一休みする畑仕事 |
そらまめ |
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15 |
山峡にせせらぎありて秋気かな |
石の花 |
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19 |
蕎麦の花峡(かい)に二軒の藁屋かな |
髙 越 |
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20 |
遥かなる国へ発つ子や鰯雲 |
まこと |
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25 |
秋の蝶舞ふ頂上へ登り着き |
泉 |
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26 |
悠久の揺るがぬ大樹苔清水 |
峰 生 |
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28 |
ケアハウス笑う老婆に秋さびし |
石の花 |
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29 |
バスを待つ薄き背中に枯葉舞ふ |
旅 風 |
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32 |
秋祭り親子太鼓の響く夜 |
泉 |
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33 |
花蕎麦や白き風吹く久万の里 |
哲 朗 |
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35 |
秋天やカラクリ時計子規の郷 |
媛 香 |
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41 |
鶏頭をひともと残す畑仕事 |
まこと |
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平成 23年 10月 1日~平成 23年 10月20日 投句分
おせっかいまんの"ちょっと一言" |
花水木先生の結社では、かなり自由なところが |
あるようでして、余り気にならないようですが, |
先生も言われているように、一句の中で「や」「かな」の切れ字は |
極力同時には使わないことと言われているようです。 |
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9 |
同窓会しまなみ海道密柑山 |
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三段切れのようです。 |
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また、名詞が三つ並んでいるようです。 |
19 |
蕎麦の花峡(かい)に二軒の藁屋かな |
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この句は「蕎麦の花 峡に二軒の・・・」のように |
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作者の意では「花峡」ではありませんようです。 |
23 |
だんじりの優雅に進む川辺かな |
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季無しです。現在だんじりは季語ではないようです。 |
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[日本大歳時記]には掲載されていませんでしたが |
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[えひめ俳句歳時記]には(夏)の季語で掲載されていました。 |
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大変失礼しました |
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★ いかがですか。★ |
第 82 回 披 講
花水木先生のコメント |
切れ字の中で「や」は断切感の強い切れ字とされ |
「かな」もやと同様に強い断定と完了 |
沈黙と省略の働きがあるとされています。 |
秋空やGパン乾く一日かなの句は一句中に切れ字 |
を二カ所使っています。 |
俳句としてまとまりがなくなりますので、極力 |
避けることがいわれています。 |
秋空と一日を強調していますが、どちらか一つで |
も良いのではと思いました。 |
☆☆☆ 花水木 ☆☆☆ |