番 号 |
特 選 5 句 |
俳 号 |
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8 |
戸無門風とくぐりぬ望の月 |
髙 越 |
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中七の措辞と名月がよく合っていて、 |
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しかも戸無門がお見事です。 |
30 |
はらはらと主なき家の百日紅 |
楓 花 |
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廃屋の庭に咲く百日紅に眼を注ぐ優しさがよく窺えます。 |
31 |
爽やかに歌ふ白寿の妻の母 |
浩 風 |
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濁世を長く生きてこられた義母の慈愛あふれる |
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歌声が聞こえてくるようです。 |
36 |
被災地も照らせ届けよ十三夜 |
菜の花 |
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自然は時として非常ですが、後の月のように普ねく照らして |
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くれる面もある点を上手く詠まれていると思いました。 |
38 |
鰯雲いづれ1人になる2人 |
哲 朗 |
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詠まれてみたらそのとうりと合点です。季語がぴったりです。 |
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番 号 |
入 選 20 句 |
俳 号 |
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2 |
丁寧に出しを取る朝秋は来ぬ |
楓 花 |
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3 |
赤とんぼ行く先々で頭上舞い |
菜の花 |
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4 |
土佐の秋渺茫遥か太平洋 |
峰 生 |
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5 |
曼珠沙華燃える畦道古里の風 |
石の花 |
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6 |
コスモスのひとつ咲きまたひとつ咲く。 |
そらまめ |
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9 |
颱風で戻らぬうから野辺の花 |
石の花 |
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14 |
鈴虫やしじまを破り老いの身に |
旅 風 |
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15 |
山裾の真っ赤に燃えし曼珠沙華 |
泉 |
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18 |
吾亦紅さらさらゆれて泣いている |
泉 |
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19 |
赤とんぼ彼方の日々をたぐり寄せ |
旅 風 |
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21 |
秋夕やけ浜辺の宴火を起こす |
そらまめ |
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22 |
逆らわぬやうに生きよう猫じやらし |
髙 越 |
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23 |
中天に月をかかげて芋煮かな |
浩 風 |
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24 |
満月や雲にかくれる通夜の道 |
さつき |
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28 |
蟷螂の気迫をもらふ余生かな |
まこと |
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29 |
敬老日静かな平和二人生く |
峰 生 |
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32 |
亡き母を忍べば赤き烏瓜 |
さつき |
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33 |
母歌集読み返したり秋の風 |
扇 |
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34 |
高原の芒にピント雲が湧く |
そらまめ |
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41 |
墓石に苔むす字あり墓洗ふ |
楓 花 |
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